「きょうだい児」って何?
発達凸凹のある10歳息子(ディスクレパンシー40)としっかり者の12歳の娘を育てているママナースです。今日は「きょうだい児」の話をしたいと思います。
「きょうだい児」とは、障がいや病気のある兄弟姉妹がいる人たちのことです。「きょうだい児」は、幼いころから親が兄弟姉妹のケアに追われてさみしさを感じたり、兄弟姉妹の行動に恥ずかしさを感じたりするなど、特有の悩みを抱えるケースがあると言われています。
以前ヤングケアラーやきょうだい児の当事者の方から話を聞く研修に出ました。その時にきょうだい児当事者の方がお話していたのが、つねに「ちょっと待って」と言われ続けてきたと。「優先順位一番は常にケアが必要な障害や病気のある兄弟姉妹。そこにあまりに親の手がかかるため、残った隙間の時間に自分のことを短い時間で親にやってもらうというのが家を出るまでずっと続いた。家を出ても、自分が出ることで親の負担が増えたため、自分が自分のためだけに時間を使っていいのかという罪悪感にずっと苛まれていた」とおしゃっていました。
本当に大変な問題だと思います。この方は、今はきょうだい児の支援をする団体を立ち上げて精力的に活動されています。前向きに自分が体験したことを消化し問題解決のために行動できていて本当にすばらしいと思います。でも、中にはうつ病を患ったりして今も、きょうだい児であることがきっかけで苦しんでいる方がたくさんいると聞きました。
障がいや病気のある子供に親の目が行くのは当たり前ですが、親の負担軽減やきょうだい児の人生もあるので、もっと柔軟な行政のサービスなどで負担を減らしていけるといいなと思いました。
我が家にも「きょうだい児問題」が
なぜこの話をしたかというと、我が家も似たような問題が起きたからです。この「きょうだい児」の定義にあてはまるか不明ですが、弟に手がかかりすぎた時期があり、姉が限界を迎えたことがありました。
姉はもともととてもしっかり者で、誰に言われたわけでもないのに弟の小学校入学後、弟の担任に「弟がお世話になります」と、挨拶にいってくれたりするような子です。(あなたすごすぎ)
姉も弟は少し手がかかるなと自覚があったのかもしれない。しかし、弟が9歳の時に急に弟の自傷行為が始まり私たち親や祖父母が弟の世話に集中し、自分がないがしろにされていくように感じたようです。実際、姉は親が何も言わなくても習い事や塾に時間になれば行き、忘れ物もそんなにしないし、鍵もしっかりかけて一人で出かけます。なので、私たち親も弟のケアに必死すぎて姉のケアがおろそかになっていました。
弟が精神不安定になって半年から1年弱たったある夕食時、突然姉が泣きながら叫んだのです。「誰も私のことをみてくれない。私は習い事も塾も学校も一人で行ってるし、こんなにがんばってるのに、だれも迎えに来ないし。みんなママもパパもおばあちゃんもみんな○○ちゃん(弟)のことばっかり心配して。誰も私のことみてくれない、もうやだー」と。
「そうか、そうだよね、確かにあなたはしっかりしてるとママたちもあなたに頼りすぎていたかもしれないね。弟は習い事の送迎、学校の付き添い(大変な時だけ)も親がすべて付き添ってるもんね。お姉ちゃんだってまだ6年生だし、さみしいよね。ごめんね。」と話しました。
「私の習い事も見に来てほしい。一緒についてきてほしい。」と姉に言われました。
お姉ちゃんには負担かけていたともちろん反省しましたが、それと同時にこれ以上どうしようと思ったのが母の本音です。今息子の送迎やスクールカウンセラーとの面談、通級の面談、担任との面談などもちょこちょこ入り、仕事の調整も非常に厳しく。これにさらに娘の習い事送迎も加わると、もう私がやりきれないな。どうしようと。もう私も結構限界だな。。。と思いました。そして悲劇がおきるのです。続く。
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