知能は高そうなのに、学校の宿題やちょっとした作業で激しくパンクする。 上の子のときに上手くいったやり方が、下の子にはびっくりするほど通用しない。
我が家の中2の娘と、小学生の息子は、勉強するときの頭の動かし方が全く違います。娘はいわゆる定型発達ですが、下の息子は「言語理解が高くて、処理速度が低い」という、典型的なギフテッド2e(二重の特別ニーズを持つ子)の特性を持っています。
以前はテスト前などに私が付きっきりで見ていたのですが、特に娘とは反発がすごくて大衝突。お互いに疲弊するだけでした。
そこから親が直接「教える」のをきっぱりやめ、それぞれの「脳のクセ」に合わせた分担や仕組みを作ってみたところ、想像以上にうまく回り始めたので、我が家のリアルな試行錯誤をまとめてみます。
1. 【中2の娘】「とんどもない量」を乗り切るための、教科別・役割分担
定型発達の娘ですが、中学に入ってからの定期テストの「物量」には本当に苦戦していました。数学の移項(イコールをまたぐと符号が変わるルール)も毎回間違えていて、最初は「大丈夫かな…」と心配したほどです。
彼女の場合は、理屈をこねるよりも「この形が来たら、こう解く」というパターンをしっかり繰り返して、体で覚えるのが一番確実なタイプでした。
ただ、私が教えると感情がぶつかってしまうので、以下のように「役割」を完全に分散することにしました。
- 数学は塾へ丸投げ: 親子のバトルを避けるため、他人の目が。淡々とパターンの反復に向き合える環境に変えたら、私が見なくても塾だけで平均点が取れるようになりました。
- 英語は夫が毎日見る: すぐ忘れてしまう特性があるので、父親が「毎日」少しずつ見るルーチンに。中1から始めて、中2の6月で英検3級の筆記に受かりました。
- 理・社・国は土日に即ワーク: あの子は日々コツコツやるしかないので、テストが終わった直後から、毎週土日に次のテストに向けたワークを進めるように仕向けています。
- 副教科は母の「必殺ノート」: 直前にがんばってもとんでもない量なので、本人がノートをまとめる時間は物理的にありません。私が赤字シートで隠せるノートを先回りして作り、娘は「覚える」ことだけに集中させています。
最初はあれだけ反発していた娘ですが、最近は驚くほど言うことを聞くようになりました。 実際に点数が取れるようになって、「ママの言う通りに動いたほうが、自分が一番ラクに結果を出せる(得をする)」と、本人がリアルに実感したんだと思います。
2. 【小学生の息子】手順通りの丸暗記は拒絶。構造で解く2eのアプローチ
一方、小学生の息子に娘と同じ「ルールだから順番に手順を踏んで、何度も書いて覚えなさい」をやると、一瞬で脳がパンクして拒絶を起こします。
彼は「言葉の意味や全体の構造」を理解するのは得意(ギフテッド)ですが、手を素早く動かすことや、手順通りに大量の単純作業をこなすこと(処理速度)が、物理的にものすごく苦手だからです。
そんな彼の頭の中がよく見えるのが、算数の文章題の解き方です。
一般的な式と逆の式から解くんですよね。幼いころからドリルとかやらせると、答えは合ってるけど真逆の式から攻めるなこの子とずっと思ってたけど、本人の中では理由があるんでしょうね。
処理速度が低い彼にとって、わざわざ「文章の通りに順番にステップを踏んで式を整える」というのは、脳のエネルギーを無駄遣いするしんどい作業でしかありません。見えた構造をそのままダイレクトに式に落とし込む方が、彼にとっては圧倒的に「エコ」なんです。
学校やどこかで一度見た・習った記憶の断片を、自分の納得がいく「構造」として頭の中でカチッと結びつけたとき、彼は誰に教わらなくても一人で深く納得しています。
おわりに
2人の様子を見ていてつくづく思うのは、「万人に効く正しい勉強法なんてないんだな」ということです。
学校のシステム(物量や手順の多さ)に努力で真っ向から適応していく娘と、手順を踏む作業が苦手だからこそ本質的な構造へダイレクトにアクセスしようとする2eの息子。
親が感情的に教え込もうとするのをやめて、それぞれの「脳のクセ」を観察しながら、「こう動けば自分が一番ラクに結果を出せるよ」という、その子専用のルートをそっと用意してあげること。それが、我が家で行き着いた、お互いにすり減らないための防衛策です。

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