「運はよい行動の繰り返しで、確率の問題だから、運はよくできる」
そんな説を見聞きすることがありますが、あれは確かなことかもしれないと実感した出来事があります。今回は、数年前の夏休みに我が家で起きたエピソードをご紹介します。
発端は、夏休みに寝台特急「サンライズ瀬戸」に乗って旅行をする計画を立てたことでした。メンバーは、私たち家族4人(大人2人、子供2人)と私の両親の計6人。
しかし、ご存知の方も多い通り、夏休みのサンライズ瀬戸のチケットはものすごい激戦です。夫が調べたところ、発売日の朝に「みどりの窓口」へ行き、発売時間ぴったりに窓口の担当者に購入ボタンを押してもらう(いわゆる10時打ち)しか方法がないとのことでした。
そこで、発売日の早朝から、夫、私の母、そして夫の母の3人が、都内のそれぞれ別のみどりの窓口に手分けして並ぶことになりました。
私たちが希望していたのは、プラチナチケットと言われる「ツイン」です。これには理由があり、子供をシングルに一人で乗せるわけにはいかないため、どうしてもツインが必要でした。そして、私の両親は「シングル」狙いという陣容です。
結果はどうだったかというと、夫と私の母は見事に惨敗しました。 しかし、なんと夫の母だけが、上下段に寝台がある「シングルツイン」2席と、「シングル」2人分の、合計6人分の座席を確保して帰ってきたのです。
実は、夫の母は昔から「ものすごく運がよい人」として知られていました。 昔はよくあった応募ハガキを出せば必ず当たっていたそうですし、旅行や商店街の福引きで一等を当てたり、レストランで食事をしたときにたまたまやっていた抽選イベントでも二等を当てたりするような人でした。
今回もその持ち前の「強運」で6人分の座席を引き当てたのかと思いきや、よくよく話を聞いてみると、そこには明確な「からくり」がありました。
夫の母は、みどりの窓口の開店前から並んでいる間、前にいた若い男の子2人組に話しかけていたそうです。 どうやらその子たちは鉄道オタクで、サンライズ瀬戸にも非常に詳しい若者でした。夫の母は、「自分は行かないけれど、孫たちの旅行のために座席を取るために並んでいて、けっこう激戦なんでしょう?」と話しかけ、「あなたたちは何を買うの?」とコミュニケーションを取っていました。
すると、その若者たちからこんなアドバイスをもらったそうです。
「サンライズ瀬戸のツインは確実に無理だから諦めて、少しでも確率の高いシングルツインに変えた方がよいですよ」
この言葉を聞いた夫の母は、直前になって希望の座席をツインからシングルツインへと変更していたのです。
今回の旅行は6人で行くため、もし1人分でもチケットが取れなければ、サンライズ瀬戸は諦めてほかの手段で行くしかないという厳しい条件でした。にもかかわらず、夫の母は若者からの情報を素早く取り入れ、ターゲットを切り替えることで見事に全員分のチケットを確保しました。夫と私の母が事前計画のままツインを狙って一つも取れなかったのとは対照的です。
昔から懸賞や福引きをよく当てていたというのも、実は見えないところでこういった「当たる確率を上げるための行動」や「人との関わり」を自然に行っていたからなのかもしれません。
運は決して単なる偶然ではなく、こうした「よい行動の繰り返し」と「確率を上げる選択」によって、自分自身でよくしていけるものなのだと、深く納得した出来事でした。

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